カナダにはさまざまな国からの移民がいる。
私などは殆ど無宗教だし、たまに中国人や韓国人と間違われようが気にしないのだが、
(アジア人というひとくくりに入れられてしまうことも多いし、中国料理レストランでは良く中国語で声をかけられる)
ここカナダに居ても祖国と全く同じ生活をしている人は多い。
信仰している宗教の教えのままの生活習慣、例えば肉は食べれないとかこの時期はお酒は飲めないとか、全て祖国に居る時と同じ様に従っている。
服装に関してもそうだ。
ムスリムの女性は外出の際に肌を露出してはいけない。
夏でも肌を多い、スカーフを頭からかけていなければならない。
これほど自由な国カナダに移民権を得て住んでいるのだから、そこまでしなくても良いと思うし、実際に自由な服装をしているムスリムの女性教徒はいる。
けれど、暑い夏だからスカーフで覆った服装はとても目につく。
そうしなければいけない人達は多いようだ。
可哀想だなと思う。
そんな風に言ったら、いけないのかもしれないけれど。
そんなことを思ったのは、J.C.が7月初めに行っていたスイミングレッスンで。
子供を待っているお母さんは、半袖の私が暑いと思うくらいむんとする温水プールのプールサイドで、長袖のくるぶしまで来るような長い丈の服に、頭からスカーフを被っていた。
暑いだろなぁ・・・
そう思って、今度はプールに目をやると、まるで海女さんみたいに長袖、長ズボンの水着を着、頭からスカーフを被った女の子がいた。
水着は上下に分かれていて、上の丈がお尻が隠れるくらいの所でフレアになっていて、下はスパッツみたいで殆ど足首までの長さ。
柄は黒地に水玉の様な柄で、可愛いと言えば可愛いのだけれど、これで泳ぐことを考えてみると可哀想になる。
高校の時の同級生が水泳の選手で、タイムをあげる為に体中の産毛を剃っていた事を思い出した。
このムスリムの子は絶対選手にはなれない。
どんなに速く泳いだって、きっとスカーフが邪魔するだろうな・・・・。
ほかにも何人か、水着は半袖にバミューダ丈であるけれど、スカーフをしている女の子が数人居た。
一所懸命泳いでいる姿を見て、なんだかせつなくなってしまった。