眠気と闘いながら夕飯を食べ終え、なんとか今まで持ち堪えている。
ただいま夜の8時過ぎ。
この後シャワーを浴びてまた少し目が覚め、ゆっくりしてからベッドに入ればきっと時差ボケも治って来るはず。
はず。
忘れないうちに、直近の印象深かった出来事から。
帰りの羽田空港にて。
羽田に着いてJ.C.とランチを食べ、荷物があったのでぶらぶらせずにそのままお別れしてセキュリティへ。
荷物というのはキャリーオンの小さいスーツケース。
今回の旅で伸び縮みするハンドルが壊れてしまい、操作することができなくなってしまった。
新しいのを買おうかとも思ったけどエアカナダの推奨サイズにぴったりハマるものが見つからず、壊れてしまったスーツケースを実家に置いていくのも嫌だったので(ゴミだし)、カナダまで持ち帰ることにした。
キャリーオンケースには軽めの物を入れたけれども、手に持って歩くにはそれなりの重さになる。
だからJ.C.に荷物持ちをしてもらっていたが、セキュリティを通れば自分で持たなければならない。
セキュリティを通ってからはカートにケースを乗っけて押して歩いていた。
小さなカートだけど、それなりに動きも制限される。
セブンイレブンがあったけど、店内ではカート禁止だったし。
免税店内も狭いから、あまり立ち止まったりできないし。
それでもなんとかおにぎりも買い、お土産も買い、買い物も終わらせてゲート近くまで行く。
ゲートにスタッフが来たら、荷物を預けてしまおうと思って、今か今かと待っていた。
そう。
ここ3度のフライトで、
「満席なのでコンパートメントに荷物がいっぱいになってしまうので、機内持ち込みの荷物を預けたい方は無料で預かります」
とアナウンスがある。
自分のシートの近くのコンパートメントにスペースがないと、不便だし不安。
預けてしまえば、大きなスーツケースと一緒にカルーセルで受け取ればいいだけ。
だから、今日の荷物も預けてしまおうと思っていた。
エアカナダのスタッフがカウンターに揃ったのを見計らって、荷物のチェックインをお願いした。
ご協力ありがとうございます
と、だいぶ喜ばれた。
これでよし!
あとは、私の席は一番後ろなのでなるべく早く乗り込もう。
乗り込む順番はゾーンで区切られていて、ゾーン1や2はファーストクラスやビジネスクラス、プレミアムエコノミー、小さな子がいる人や介助が必要な人とか。
普通のエコノミーはゾーン3、4、5で、席が後ろの方は3、出口に近かったり通路側の席は乗り込む順番が遅い4や5になる。
スタッフがゾーンの番号が書かれた看板を出し始めたので、すかさずゾーン3-5の看板のところに行った。
すると私と同じように待っていた人がつらつらと動き始め、列ができた。
私は前から3番目。
そこに、その辺にいた小柄なおばさん(たぶんメキシカン)が当たり前のように、
「入っていいよね?」
と私の前に入った。
その辺に居て待っていたんだろう、いいですよって入れてあげた。
そのうち、スタッフがやってきて
「ゾーン3より後の人たちは列を作らないでください」
と言い始めた。
そう言われても、一度列ができてしまったら誰も動かないわ。
なんとなーくばらけた感じにはなったけど、列はそのままだった。
シャキッとした列じゃなかったから、自分はどうしたらいいんだろう?っていう人たちが列の前までやってくる。
その度に小柄なおばさんが
「ここはゾーン3から5の人たちが並んでるの。一番後ろに行ってね」
って説明する。それを聞いて納得するのか、みんな後ろに下がっていく。
このおばさん、エアカナダのスタッフより働いてる。
おばさんのおかげで最前列付近は乱れずに順番が保たれた。
頼もしい限りである。
結局、登場時間は予定よりも25分ほど遅れて始まった。
ゾーン1が入り、ゾーン2が入り、さあゾーン3の番!
さあ行くぞ!って時にそのおばさん
「私、ゾーン5だったわ」
なんだよ、あんなに張り切ってたからゾーン3だと思ってたのに。
しおしおのパー状態のおばさんを後にして、私はさっさと乗り込んだ。
おばさん、お疲れ様。もう少し待ってね。
なんかもう、漫画が描けたら描きたいような状況だったわ。
そんなこんなでやっと乗り込み、荷物を置いて席について、毛布をかけてベルトを締めてスタンバイ。
たっぷり寝ました。割と楽なフライトでした。
ご飯も悪くなかった。日本から出る便は日本で作ったものが出るわけだからね。
ディナーについてきた小さなお蕎麦は美味しかったし、メインのハンバーグもなかなか。
映画はあまり見たものがなかったけど、とにかくたっぷり眠れたので気にならなかった。
肝心な乱気流の揺れも、ほとんどなかった。
快適なフライトでした。
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