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カナダのオンタリオ州H市よりお届けしています
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Profile
HN:
Yoshie
性別:
女性
職業:
ヴィンテージ雑貨店店主
趣味:
ヴィンテージ雑貨収集、アンティーキング、ガーデニング
自己紹介:
カナダのオンタリオ州H市在住。
だんな(夫・カナダ人)とJ.C.(息子 19歳)と猫2匹と暮らす。
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義父が倒れてから1カ月。
行き先の施設が決まったのが2週間前。
すぐにでも入れるはずだったのに、施設の方で何か病気が流行したので1週間見合わせ。
その1週間後にはインフルエンザの流行で見合わせ。
そしてやっと、今週の火曜日に義父は施設に入ることができた。
様子は、病院にいる時と変わらないらしい。
家に帰りたいとは言わないし、話すこと自体、言葉が見つからないからかあまりしなくなった。

火曜日に義父が施設に入ることが決まった時、同時に心配事が増えた。
続いて義母を同じ部屋に入れるわけだけれど、どうやって連れて行くか。
これまで病院を嫌って、11年前に義父が入院した時もお見舞いにさえ行かなかった義母。
その後、緑内障が悪化して片目は全く見えなくなった。
その頃から外出と言えば義父の運転する車で、義父の日課であった散歩に、高台の見晴らしのいい公園に行く程度。
それでも自分が歩くことはあまりしないで、車の中で待っていることが殆どだった。
義父が運転をしなくなってから、義母は庭に出る以外、外には出ていない。
そういう人を、連れ出すのは無理なこと。

最初は、だんなと義姉が当日に、義母に
「お父さんに会いに行こう」
と言って連れ出して置いてくるという計画だったらしいけれど、それじゃあ義母が子供たちを恨むよなぁ・・と心配だった。
持って行きたいものだってあるだろうし。
私は何も言わなかったけれど、それがすごく心配だった。
結局、義姉が、
「お父さんはもう帰ってこれないから、私設に入るんだよ。お母さんも一人でここにはいられないし、お父さんと一緒に施設に住むことになるんだよ」
と義母に伝えたらしい。

義母は、一時はそれを素直に受け入れて、
「何を持って行こうか」
と自分から言ったりしていたらしいが、やはり認知症のせいで現状を理解できない様子。
「嫌だ」
とはっきり言ったり、
「お父さんを連れ出して、連れて帰って来ちゃおうよ」
なんて子供みたいなことを言ったり。
日が進むにつれて感情がジェットコースターのようにアップダウンが激しくなり、泣いたり、怒ったり。
自分が食べていたチョコレートを残して、
「お父さんに会ったらあげるんだ」
と紙に包んで取っておいたり。

義母は今日施設に行くことになる。
昨日は実家で最後の日と言うことで、私もJ.C.もみんなで一緒に、義母の好きなフライドチキンを食べた。
私が夕飯後の後片付けをしている時、だんなが別の部屋で泣いているのが聞こえた。
堰を切ったように、声が出るほど泣いていた。
いつもは自分が泣いている義姉が慰めていたので、私は行かなかった。
なんて言ったらいいのか、わからなかったというのもある。

義母がテレビを見ていたので、隣を指差し
「ここに座っていい?」
と聞くと
「ダメ。ここは××(だんなの名前)が座るから」
と言われた時には、驚いてしまった。
普段だったら
「いいよ。お座り」
と言うはずなのに。驚いたと同時に、なんだか急に私も悲しくなってしまって
「O.K. O.K.じゃあ、××呼んで来るからね」
と言って部屋を出るしかなかった。
なんだか義母は、その日はいつも以上にだんなを呼び付けていた気がする。 
だからだんなもたまらなくなって泣いてしまったのかもしれない。

ダイニングに戻って義姉やだんなと話していると、義母が何やら喋り出し(最近は殆どドイツ語なのでなにを言っているのかわからない)、子供のように泣く声が聞こえて来て、私も堪え切れなくなって泣いてしまった。
そんな風に、誰かが泣いては誰かが慰め、涙を拭いて立ち直る。昨夜はそれの繰り返しだった。

映画「わが母の記」を見たけれど、義母はまさにあんな感じ。
子供たちやその家族をいつも気遣って、子供たちの好きなものや大事な思い出は忘れていない。

今日の朝、患者輸送車(救急車みたいな車で、患者を家から病院、病院から病院へ移す時に使われる)が来て、義姉に付き添われて義母が家を出ることになっている。
時間的には既に、もう義母は施設に行っている頃。
義父と義母、どこまでお互いをわかりあえるかわからないけれど、また一緒に暮らすことができる。






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