会員になったダウンタウンのレトロな映画館で黒澤明の「七人の侍」をやるというので、観に行ってきた。
これまで2回行ったが、日曜日の午後だったからか2回ともお客が少なく、というよりガラガラに近い状態だったので今日も大丈夫だろうと思っていた。
なのでチケットも前もって買っておかず、行く時間も家を出るのが遅れたり寄り道したりして遅くなってしまい、上映時間ギリギリの到着。
映画館の前まで来ると、入って行くお客さん達が見えて、チケットを買うのに少し並んだ。
ふーん、意外と人が多かったりして
そんなことを思いながら、チケットを買ってコーヒーを買って中に入ると、タイトルがスクリーンに映っている以外は真っ暗!
始まってしまっていた。
こうなるともう、どこに空席があるのかわからない。
タイトルは黒いバックグラウンドに白字なので、光も最小限。
少し待ってみるか・・・。
壁際に立って待っていると、少しずつ目も慣れてきた。
すぐ近くに2席空いているのがわかった。
そこへ座る。
すごい入りよ。
ぱっと見、満席に近い。
暗くてよくはわからないけれども、空席は少ない。
この辺鄙なところにある映画館に、こんなに人が入るなんて珍しいことじゃないのか?
3時間27分の長編なので、途中休憩が入る。
明かりがつくので見回すと、シニアから若い人までいろんな人が来ている。
すごいな、みんな、何が目当て?
黒澤ファン?それとも侍映画ファン?
映画が終わると、拍手が起こった。
おぉ、さすが、世界の黒澤!
私も久しぶりに見た。
家でDVDで見ると、つい飲み物を取りに行ったりトイレに行ったり見落としてしまうシーンもあるけれども、映画館だとバッチリ見れる。
ちょびっと睡魔がやってきたけれども、眠らずに全部見れたし。
昔の映画だからなのか、人を殺す(侍映画なのでそういう場面ももちろんある)シーンで音の効果がない。
ブシュッとか、グサッとか、シャキーンとかああいう音響効果が全くないし、血もほとんど見えない。
刀で刺すシーンも見えにくくなっていたりすることが多い。
それがなんだか新鮮だった。
それから、エキストラの動きが凄い。ちゃんと一人一人演技をしている感じがした。
最後のセリフに、この戦は村人たちの勝ちだというようなことを言うのだけど、村人たち、凄いわ。本当に勝ちだわ。
敵を倒すために一体となるのだけどやらされている感が全くない。
こう言うこともちゃんと監督の思惑だったのかなと思うと、さすがだなと思う。
見ている方は惹きつけられるもんね。
PR