夕方。
ご近所のおばさんが、私にと羊羹を持ってきてくれた。
散歩に出かけた時に立ち話をして、おばさんの話を聞いてあげた。
私の話も少し聞いてもらったり。
痩せたんじゃない?
いや、そんな事ないと思うけど。
少しはやつれて見えるか?
昨夜は寝ないで母のそばにいた。
昨日の午後からムセが激しくなり、飲み物も薬もあげるのを止めた。
心配で、ついていてあげたかった。
正気の時は、少し話もできた。
ごめんね、って言っていた。
私からは、ありがとうって言えた。
おばさんは夫の海外赴任で海外に住んでいた時に自分の母親が亡くなり、死に目に会えなかったのだそうだ。
だから、私の気持ちも、今していることの意味もわかるのだろう。
よかったね、帰ってこれて。
居るだけでいいんだから。
そんな風に言われて、勇気づけられた。
後でおばさんの家にいちごを届けに行った帰り、今度は幼馴染みに会った。
何日か前、美味しいパンを届けてくれた子だ。
パンのお礼を言って、少し立ち話をした。
Yoshieちゃんが心配でさあ。大丈夫かなぁって。
小さい頃よく遊んだけれども5つ年下なので、それ以来は付き合いはなかったけれども、他の幼馴染みを通じて私の事は良く知ってくれている。
そんな程度の仲なのに、気にしてもらえた事がすごく嬉しかった。
母の話をした時に、彼女の頬にスーッと落ちた涙を見て、私も母もこの世界(ご近所)で同じように人付き合いができているんだなと思った。
喜んだり悲しんだり、それを分かち合ったり、そして助け合ったり。
今夜は夜中の12時から明け方4時が私の担当。
交代で母の付添い。
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