プール再開から2回目。
朝レクセンターに到着すると、すぐ後からスタンリーが私に向かって手を振っているのが見えた。
ひさしぶりだよね、話はあとでね
とそれぞれロッカールームへ。
私は受付でしっかり1番をもらい(今日は女の子が受付だった)、ほかにも久しぶりに会った人がいたので挨拶したり。
プールサイドに出ると、監視台の上からこちらを振り向くブラッド。
おはよう、と言いながらしっかり私の番号を確認。
頼もしい限りである。
スタンリーがやってきて
「どうしてた?元気にしてた?」
と聞くから、まあね、私は大丈夫だけど・・・と言いかけたらこみ上げてしまった。
もう少しで大泣きするところだった。
実は、母がまた入院していて、毎日心配でたまらなくてしょうがなかったのでここのところ気持ちがとても不安定だった。
家では泣けなかったので、だいぶ水分が溜まっていた。
スタンリーはそんな私の様子を察知してくれて、少し話を聞いてくれた。
いつも母のことを心配してくれていたもんね。
そんなんでちょっと心が乱れて、時折泳ぎながら泣いていたが(泳ぎながら笑うのもつらいけれど泣くのも辛いことがわかった)、終わるころには落ち着いた。
今日もここに来てよかった。
不安なことがあっても、家では泣けなかった。
家族の前で泣きたくなかった。泣いたらなんだか、負けのような気がした。
昨日は我慢ができなかったから、外に行って泣こうと思った。
ウォーキング途中にベンチに座って「さあ、泣くぞ」って思ったけど、ちょびっとしか泣けなかった。
だから、歩きながらちょっとずつ泣いた。そしたら少し楽になった。
本当のことを言うと、今日はスタンリーに会いたかった。
会ったら聞いてもらいたかった。
家族以外の人がどんな風に思うのか、それを知れたら前に進めるかなと思ったから。
ただのプール友達でプール以外での付き合いは全くないけれども、私の事情を知っている強い味方、そんな人だ(決して男としてはみていないよ)。
スタンリーもブラッドも、してくれる小さなことが私にはとても支えになっている。
家族の支えとは違う。
「私」に対してのちょっとした気遣いややさしさが、実は相当大きなものになっている。
いつかそれをきちんと伝えたいなと思う。
「あの時、本当はね・・」って。
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